気分次第


by tohfucat

地名の中に歴史を見る その2

 古い地名が消えていくのは、なにも市町村合併だけではない。区画整備などでも、これまでどれだけの町名が消えたことか。
 かつて東京には、日本橋安針町(にほんばしあんじんちょう)という地名があった。按針とは、三浦按針のことである。本名はウィリアム・アダムスという。

 彼は、慶長5年(1600)豊後に漂着したオランダ船リーフデ号の乗組員のイギリス人で、東洋探検隊の航海長でもある。
 数学・天文・航海・造船等を学んでおり、徳川家康の信任を得、外交顧問となった人物だ。
 三浦郡逸見村に知行地を賜り、貿易・測量・造船等の指導にあたった。また、オランダ商館を平戸に設置させたのも彼の力による所が大きい。
 知行地三浦の他に平戸にも家を持ち、また、江戸の屋敷地として与えられたのが日本橋安針町のあたりだった。
 昭和初期、安針町の名が消え、今では日本橋室町(にほんばしむろまち)となっている。

 様々な苦難を乗り越え、日本の発展に尽くした『青い目のサムライ』三浦按針の面影を今の地名に見出す事が出来ないのは残念なことだ。
[PR]
by tohfucat | 2005-02-03 11:16 | 地名